飼育法

チンチラは他の動物と飼える?相性は?【すでにペットを飼育している人向け】

チンチラを飼育されている方や、これから飼育される方で意外と多いのが、

『家にすでに別の種類の動物がいる』

という方なんです。

よく見かける一覧として

ポイント

  • うさぎ
  • ハムスター
  • デグー
  • モルモット
  • 鳥(インコや文鳥等)
このあたりがよく見かける動物の取り合わせになります。
実際このような動物をすでに飼育している方の悩みとしては、「相性」ですよね。

というわけで今回は、

チンチラは他の動物と飼える?相性は?【すでにペットを飼育している人向け】と題しまして、
ほかの動物とのそれぞれの相性や我が家の経験談をご紹介しましょう!!

そもそもほかの動物と同居はできるのか?

まず、チンチラがそもそもほかの動物と同居できるのか、についてですが、基本的にはチンチラは過度にかかわらせない限り(一緒に部屋んぽさせる、ずっとそばでアピールされる等)正直あんまりよその動物に興味を持たないことが多いとされています。
「ほかの動物」=「敵」という感覚は薄いです。

ただし、一度でも傷つけられたり、怖い思いをさせられたりすると、あっという間に「敵」と認識します。1度崩れた信頼は取り戻らないと思った方がいいでしょう。
なので、同居を考えている場合は、できるだけ穏やかな子のそばにいさせてあげるといいでしょう。

とは言えども、チンチラは自然界では食べられてしまう(捕食される)側なので、次の動物は一緒に暮らすのはまず避けましょう。

絶対一緒に暮らすのはNG

  • フェレット
  • 狐類
  • 猛禽類(もうきんるい)

こちらを飼育している人は、最悪でもフロアを変える、絶対に目に触れさせない、そもそも飼育しない等の努力をしないと、チンチラがストレスで弱っていくことがあり得ます。ストレスを感じると、チンチラは毛が抜けたり、ずっと鳴き続けたり、震えたりなどいろいろな症状が出ます。それは避けてあげないと、場合によってはショック死する子もいます。

鳴き声はこちらをチェックしてください。

また、病気に関してはこちらをご覧ください。

このようなことが起きないようにしましょう。
また、先に説明しておきますが、違う動物を飼育する場合、きちんと手洗いをしてからそれぞれに触れましょう。

ハムスター・ラットとの相性

まずは、チンチラよりかなり小さいハムスターやラット類との相性です。
普通にケージに入れて同じ部屋で暮らしていても、基本はチンチラは無関心です。部屋んぽを分けてあげれば相性が悪くても同じ部屋で生活は困難ではないでしょう。

しかし、ハムスターやラット自体が興味を持って近寄ってくる(ケージを外から見る等)をしてくることがあります。それだけならまだいいのですが、好奇心旺盛なタイプのラットやハムスターですと、体も小さいのでケージの網目を潜り抜けてチンチラのそばに行ってしまうこともあります。
仮に一緒に部屋んぽをした際、チンチラに興味を持ちすぎて追いかけまわしてしまったり、背中に乗ろうとしたりすることがあります。

こうなると、チンチラは「得体のしれない子に追いかけられた」と感じて恐怖を覚える事があります。
しっぽをかじられることもあるでしょう。なので、あまり良いとは言えません。

逆にチンチラ自体が気の強い子であったり、そこまで臆病でない場合もあります。
そうすると、ハムスターやラットに興味を持つあまり、踏みつけてしまったり、口や手でけがをさせてしまうことがあり、そうなると体の大きなチンチラの力は強く、ハムスターやラットにとっての大けがにつながる場合があります。

これも大変危険ですね。

YouTubeなどでも「かわいいから」「映えるから」「再生数が稼げるから」という風にチンチラやハムスターを同時に部屋んぽさせる様子がアップされていますが、あれはうまくいった例という感じです。誰しもがそうではありません。
穏やかなチンチラと、穏やかなハムスター(やラット)がたまたま遊んでいます。という感じです。真似をするとどちらかが怪我をしたり、ストレスになる事の方が多いと考えておいてください。

ちなみに我が家でラットを飼育していたことがありましたが、

こちらがラットのチェリーちゃんです(今はお空にいます。)
ラットがチンチラの部屋んぽ中に脱走してしまい、さながらトムとジェリー状態になってしまいました。それもラットが追いかけ続け、最終的にチンチラの上にとびかかったのです!!
チンチラは「ぎゃ!!」と叫んで毛束が一部抜けてしまいました。本当に反省しかありません。
その後、別の部屋(家の端と端)で飼育しました。

チンチラとハムスターの違いについてはこちらにまとめています。

関連記事
チンチラとハムスターの違い9選!大きさや寿命だけじゃない意外な差とは

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デグーとの相性

続いてデグーとの相性です。ラットと大して大きさが変わらない子もいますが、ちょっと勝手がまた違いますので別枠でご紹介します。
チンチラを飼育している人でデグーを飼育している人は結構多いです。私も将来的にはデグーもほしいと思っています。

デグーに関してですが、実は勘違いされがちですが、『昼行性』(昼に活動する)の生き物です。
つまり、本来夜行性の生き物であるチンチラとはあまり生活リズムが合いません。デグーは人間と同じで昼に活発に動きます。
そのため、デグーとチンチラを同じ部屋にしたときに、お互いの睡眠時間を阻害する可能性があります。

ただし、デグーは相手の生活リズムに合わせてくれる子もいますので、最初からチンチラがいる部屋でデグーも育てた場合、夜行性に近くなる可能性があります。また、私もそうですが、夜行性に近いリズムの人間が生活していると、それに合わせてくれるので、この部分はクリアするかもしれません。

最初から「チンチラがいるのが当たり前」という環境であればデグー側の負担は少ないでしょう。

チンチラに関しての負担ですが、昼に人間が動いている音でもあまりストレスを感じず生活していたり、人間に合わせて昼行性寄りのチンチラであれば、そのうち慣れてくれるかと思います。

一緒に部屋んぽできるか、という問題に関しては、これもやめておいた方がいいと思います。
デグーの方がサイズは小さいですが、立派な手や爪をしていますので、お互いが怪我をする可能性も大いにあります。

性格は一般的に、チンチラは猫のような気まぐれさもありますが、デグーはどちらかというとべったり飼い主に懐く子も多く、犬のような一面を持っている子もいます。(個体差はありますが、一般的にです)そのため、性格が合わないということも大いにあり得ます。

ただ、同じタイミングで部屋んぽさせない、同じフロアでもケージをすごく近くしない、などをすれば同時に飼育することはできるかもしれません。
デグーも温度管理が必要ですし、砂浴びもします。
温度設定や砂で汚れてもいい部屋を一つにまとめておくのは飼い主としても負担は少ないですしその部分はいいかもしれません。

一部仲良くしているように見える子もいますが、これもたまたま、くらいに思っておいた方がいいです。

デグーとチンチラの違いはこちらもご覧ください。

関連記事
チンチラとデグーの違い9選!飼いやすさや懐きやすさを徹底比較!

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性格の違いや性質などをしっかりまとめています。

モルモットとの相性

続いてモルモットです。
モルモットに関してはチンチラと同じか少し小さい生き物になりますね。
よくインスタグラムでも同居していたり同じ部屋で遊んでいる様子を見ます。
モルモットもチンチラと同じで臆病な動物ですし、捕食される側になりますので、相性が合う子はいる(可能性はある)のだと思います。

モルモットとチンチラの違いはこちらをご覧ください。

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チンチラとモルモットの違い9選!ニオイや性格なども全く異なる!

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ただ、同じ時間の部屋んぽができるかどうかはやはり個々の相性だと言わざるを得ません。

うさぎとの相性

続いてこちら。うさぎとの相性です。
うさぎの方が一般的にチンチラよりサイズ感も大きいので、チンチラがびっくりしてしまったり、怖がることはままあります。が、うさぎもストレスに強いとは言えません。
うさぎ側にも、チンチラのほうにも負担がかかる可能性は大です。

同じ部屋での飼育は物理的にはできると思いますが、やはり部屋んぽは同時は避けたほうが良いです。
似ているから仲良くして!一緒に遊ぼう!!と思いがちですが、それは人間のエゴです。よくある事故として、うさぎ(またはチンチラ)がお互いの体の上にのるマウンティングをしてしまい、弱者と強者という上下関係が出来てしまいストレスを与えてしまった、というものがあります。

また、チンチラに負担がかかるもうひとつの理由としては、うさぎのスタッピング(地団駄のような動きです)。不満や危険を感じると、うさぎは足で「ダン!」と音を立てる仕草をします。これをチンチラが怖がる可能性があります。
そしてチンチラがびっくりしてケージの中で大きな音を立てて逃げ、その音にまたうさぎがスタッピング・・・という負のループが起きる可能性もあります。

うさぎとチンチラの違いはこちらをご覧ください。

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正直個人的にはうさぎの共存が小動物の中で一番難しいのではないかと思っています。

犬・猫との相性

そして、問題はこちら。犬、猫です。
これは正直同じ部屋はやめてください。チンチラがストレスでやばくなります・・・。

実は、私の実家でヨークシャーテリアを飼育しているのですが、たまたまヨークシャーが目を離したすきにチンチラの部屋に行ってしまったことが一度ありました。
この後どうなったと思いますか?

40分怖がって夜鳴きですよ。

震えてるし鳴いてるし大変でした、その日はショックで餌を食べる量も段違いに減りました。二度とそんな事故は起こさないと誓いました。

猫に関しても、もともとネズミを捕獲して食べたりするのでチンチラからしたら怖い!と思って当然です。やめましょう。それに、猫は動いているものを追いかけたくなる性質がありますよね・・・これがチンチラに向かっていったら・・・そう考えるとぞわっとします。

犬も猫も理由なく急に襲い掛かるということはまずあまりないと考えたいですが、仲良くできたとしても、じゃれさせたつもりが怪我!ということもよくある事故の例です。最初から一緒に過ごさせないのが一番です。

鳥との相性

最後に鳥に関してですが・・・これもあまり推奨しません。なぜならチンチラが寝ている昼間などにピーピーと高い音で鳴いたりします。それはかなりストレスになることもあり得ます。

それに、フクロウなどの大きな鳥やオウムやヨウムなどはチンチラより大きいですから、完全に怖がる対象ですよね。
絶対に近づけないでください。チンチラがストレスで死んでしまう、脱毛症になってしまう、鳴きやまないという可能性は高いです。

また、羽音もチンチラにとってはストレスです。できれば一緒の家で育てるのはやめておいた方が・・・と思います。

知っておこう!気管支敗血症菌について

今までは性格上の問題で同じ部屋で飼育できるかできないか、という問題に触れて来ましたが、ここで大きな問題があります。
それは、病気や菌の相性です。
ここで出てくるのが、『ボルデテラ属』『気管支敗血症菌』という問題です。

簡単に言うと、感染症気管支炎の原因となるもので、人間でもある酷い咳の気管支炎、そういう症状がでる原因の菌なのです。
こちらはヒトには感染しないのですが、感染する可能性のある、(ボルデテラ属の細菌を持つ可能性のある)動物の種類でよく言われているのが、

『イヌ』『ネコ』『ウサギ』『モルモット』『チンチラ』『ラット』『ブタ』

このあたりになってくるのです。ハムスターやマウスに関しても感染させる可能性があるといわれています。(ただしデグーに関してはいくら探しても記述が見つかりませんでした。実際のところどうなのかの明言は避けます。かかりつけの獣医さんに相談するのが好ましいでしょう。)

特に、モルモットとウサギに関してはチンチラと同居させないでほしい、とまでキッパリと言っている獣医さんもいるくらいです。
しかし、インスタグラムやYouTubeでの同居例がかなりあります。
感染に関しては、必ずとは言えませんので本当に知っていて自己判断で飼育している人もいると思いますし、知らなくて飼育している人もいると思います。
でも知っていて損はありませんので、もしもお迎えしたい方はお医者様の意見をもとに判断してください。

ただ、すぐに死ぬというわけではなく、感染のリスクがあるので注意してください、ということで、一部のサイトでは「ケージが別なら大丈夫」「同じ食べ物を食べたり鼻や口を合わせたりしない」「弱っている状態じゃない」という場合なら共存できるという意見もありますので、やはりかかりつけのお医者様に意見を聞くのが一番でしょう。こんな病気もありますし、こういうリスクがあるんだ、という内容を知っていただけると、考える際にいろいろな相談もできるかと思いますので、あえて厳しく書かせていただきました。

その他不正咬合などのかかりやすい病気についての記事もありますので、もしも病気になったりした場合は参考にしてみてください。

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チンチラに多い病気の種類とは?【かかりやすいものを徹底調査】

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いろいろなリスクを考える必要がありますね。

最後に

いかがだったでしょうか。チンチラは基本ほかの動物と部屋んぽをさせるというのはあまり向いていない動物だということがわかりましたね。
今回はかなり専門知識が必要でしたので、いろいろなホームページを参考にさせていただきました。また、私は素人ですし、間違った意見もあると思います。もし獣医さん等専門知識を持った方がこちらを見て、「絶対に違う!!」と思った場合、いつでもTwitter・Instagram・お問い合わせフォームからご意見をお待ちしております。

そして、今回の参考資料はこちら。

また、書籍はこちらを参考にしました。
『チンチラ完全飼育 著:鈴木理恵(誠文堂新光社)』

こちらほぼカラーで写真も豊富に使われていますのでかなり参考になります。

チンチラ同士の多頭飼いについてはこちらをご覧ください。

また、チンチラのお見合い・結婚・繁殖についてはこちらをご覧ください。

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チンチラのお見合い・繁殖方法は難しい?詳しい方法を調査!

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それでは今回は長くなってしまいましたが、これで終わります。最後までお読みいただきありがとうございました。

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